感想日記//本・映画などのさまざまな感想記録
2008/05/18 (Sun) たにんどんぶり/あかねるつ
4061956760たにんどんぶり (わくわくライブラリー)
あかね るつ
講談社 1995-02

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パスワードシリーズの梶山さんが挿絵をされているということで、前から気になっていたのですが、ようやく本を見つけることができました。

児童の置き去り、嘘の募金活動、家族のふりをする商売、派遣労働、10年以上も前の作品ですが、今もなおある、現代の闇ともされるものがちりばめられている作品。
康平の生活力の高さと、関西弁、そしてイラストの効果で読みあたりはさほど重くないのですが、彼の身の上に起きた事は、相当悲惨です。
物語の締めも、はっきりいってとても現実的。
他人であり、短期間ではあるとはいえ、人々の情の中で生きられたということは、康平の将来の生き方にも影響を与えるだろうなと思います。生きる糧、心の支えにして欲しい。
自分のことを心配し、考えてくれる人がいると知っているだけで、人は生きていこうときっと思える。
そこに、血のつながりは関係ない。

本当に悪いことをしたときに、殴ってまで真剣に怒ってくれる人がどれほどいるのかと考えてしまいました。

ちろっと調べたら、過去にNHKで連ドラ化していたようですね。

2008/05/08 (Thu) 相棒シリーズ 鑑識・米沢の事件簿~幻の女房/ハセベバクシンオー
4796663126相棒シリーズ 鑑識・米沢の事件簿~幻の女房~ (宝島社文庫 610 「相棒」シリーズ) (宝島社文庫 610 「相棒」シリーズ)
ハセベバクシンオー
宝島社 2008-04-11

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漫画のノベライズとか、映画のノベライズとか、アニメのノベライズとか、近年の何番煎商法には辟易で、基本的には手を出さない私ではあるんですが、評判の良さに買ってみました。
これは単純に映像を活字化したものじゃなくって、作品としては完全オリジナルなんですけどね。
一応、劇場版のサイドストーリー的扱いのものです。
しょっぱなから、映画のネタバレされ放題なので、見てない人は気を付けて。

劇場版でも活躍を見せた、数少ない特命係に協力的な、頼れる鑑識米沢を主人公にした、スピンアウト小説。
小説って、心情描写が詳しくなるからいいですよね。もとからあるキャラクターだから、間違った描写してしまうとおしまい、という危険な面もあるんですが、この小説の米沢は、実に米沢です。おもしろすぎる。
肝心な事件の方も、鑑識ならではの謎解きがあってよかったです。あくまででしゃばりすぎず、ちらりと右京さんが登場しているものいい感じ。
最後まで読むと、サブタイトルの「幻の女房」が実にうまくつけられたものであるかが分かります(最初に聞くだけでも笑えるんですが)。米さんの顔が思い浮かぶなあ。
このまま映像化してもらっても、全然OKです。

2008/05/06 (Tue) 相棒―劇場版―(映画)
見に行ってまいりました劇場版「相棒」。
連日の宣伝効果によって、期待度高くいざ鑑賞!でしたが、見終わった後はなんとも言えぬすっきりしない感覚が残ったのでした。

猟奇的な連続殺人と、その裏にある衝撃的な動機。
犯人VS杉下の頭脳戦と、社会派な側面を持つ相棒らしいメッセージ性のある事件背景。
シリーズで活躍した個性派ゲストがちらちらと顔を見せており、ファンサービスもなかなかな映画だと思いましたが、いかんせん、「相棒」らしいことを詰め込もうとしすぎて、結果的にこれは「相棒」なのかなあ?という不完全燃焼な結果になってしまった気がします。

映画ならではの、エンタテイメント性と相棒ならではの問題提起が完全に分離してしまっている印象なんですよ。
相棒って、もともと刑事ドラマにありがちなド派手な演出や展開はないのだから、無理して猟奇的な連続殺人なんて題材持ってこないほうがよかったのかもしれないですね。あってもいいけど、噛み合ってないし、考えれば考えるほど、辻褄があってない部分が多い。それでも、2人がいれば相棒になってしまうんですけどね。俳優さんの演技と、ドラマシリーズのキャパの広さと偉大さを改めて感じずにはいられない。

そもそも、犯人があんな入り組んだ予告をする必要があったのかどうかすら疑わしいし、右京さんが看破してなかったらということを考えたら・・・ねぇ?
肝心なシナリオが相棒らしからぬ大味です。

通常ある犯人の変更再現シーンがないからより犯人と犯人の犯行との結びつきに現実味がないのかもしれないのかもしれないですね。次から次へと目まぐるしく変化するシーンの連続で、そんな場面を入れる余裕などなかったのかもしれませんが、セリフで「そうなのだ」と推理や白状されても、こちらとしてはそうなのか、と受け入れるしかなくて、いまいちピンとこない。説明不足も多い。

ただ、犯行動機それこそがこの映画のいいたかったことなのだろうなというのは痛いほど伝わってきました。とても思い投げかけです。
その事件の詳細も語られていない事が多いというか薄い部分があるのは気にかかりますが、それを映画で、しかも「相棒」という刑事ドラマでやってのけたというのは、意味があることなんじゃないかなと思います。

プロフィール

Author:高梨
読書。してないわけじゃないけれど・・・うーん。あさのさんの新刊をこつこつと読んでいこうと思っとります。

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